地域との出会いが、視点を深める
名古屋城から東の方へ、
”文化のみち”と呼ばれる、歴史的保存活用の地域があります。
この地域に私が移り住んだ、はじめての秋の、ある日。
着物を着た人が大勢、歩いているのを見て、
その日は地域全体での催事日であること、
私の住まいのまわりには、文化施設がいくつもあることに気づきました。
「近いので行ってみよう」
これがきっかけで、地域の人たちと知り合い、
会合や散策の中で、人それぞれの体験や見方の話を聞き、
地域の見え方が少しずつ深まっていきました。
人の視点から世界を見る
地域を見るうえで、もっとも大切なことは、
人ありきの視点です。
人ありきで、そのとき、その場所を見ることは、
生活を見ることになるため、目線はおのずと政治にもつながっていきます。
「政治が生活から離れている」と感じていたとき、
”次世代リーダー育成”を掲げる、
政治塾の募集をSNSで知り、応募しました。
目的は、
政治に携わっている人、政治に興味がある人から、
人それぞれの体験や見方の話を聞くことでした。
講義で見えた、制度の構造
政治塾では、政治から経済、思想、教育まで、
多岐にわたる講義を受け、つどに課題を提出することで、
政治の見方が少しずつ深まっていきました。
最終日には、私が感じていた
「政治が生活から離れている」の背景に、
制度の成り立ちそのものが見えてきました。
たとえば、議会を聴講したとき、
質疑に感じた形骸の背景には、議会の前夜に、
すべてのやりとりが決まっていることがあります。
選挙制度では、供託金が世界でも突出して高く、
多数の政党によらない、小さな声が届きにくい構造が、
制度の中に組み込まれています。
また、供託金が低くても、
多数の政党に属さなければ、当選が難しいという構造も、
これまでの制度の中に組み込まれています。
こうした、規定の仕組みが積み重なると、
人ありきの制度が、制度ありきに傾いていくのは、
無理からぬことです。
構造を見直すという視点
議会の改善策として、政治塾では DX 化が提言されていました。
紙の資料をデジタル化し、情報共有を迅速にすることで、
前夜の打ち合わせに依存しない仕組みにする、という考え方です。
DX は「方法」を変え、本質を支えるものであるため、
”あらかじめ取り決め”という根本を見直すことが、
人ありきの制度であり続けやすくなります。
「人の話を聞く」という視点を大切に、
制度のありようをこれからも見ていきます。